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総勢約100人が参画!10月30日の「聞いてみよう!会社・企業のルール」開催レポート
みんなのルールメイキングでは、10月30日に複数の企業と連携し、中高生の皆さんが直接社員に対してインタビューを行い、会社や企業にあるルールやその役割について一緒に考えるオンラインイベント「聞いてみよう!会社・企業のルール」を開催しました!
平日の夕方にもかかわらず、企業の方、中高生、教員ら総勢約100名が一堂に会し、オンラインの画面越しに熱い対話が繰り広げられました。
生徒たちからは、ジャージ登校などの具体的な校則に関する質問はもちろんのこと、「なぜその身なりが大切なのか」といった価値観の根源を問うもの、さらにはルールにおける「個人の判断」の線引きを問うなど、鋭い質問も投げかけられました。
今回参加した企業は業界も多様で、本社の場所も国内外様々。それぞれの企業で持っている文化や、大切にしていることなどに着目しつつ、社員一人ひとりから生徒らに考えを伝えてもらいました。
企業の方からは、
「自分の凝り固まっている価値観を見直すきっかけになった」
との感想が寄せられ、生徒だけでなく大人も多くの気付きのある対話になったようです。
「もっと話したかった」と多くの生徒が口を揃えるほど、盛り上がる時間となりました。

▼全国15都道府県から69名の中高生
普段の生活のなかではなかなか出会えない大人や、他校の生徒と価値観や意見を交換し、ルールの意味を考えたり、学校のなかで取り組むルールメイキング活動に活かせたりする機会になればと開催されたこのイベント。
今回が3年ぶりの開催となりました。
今回は、企業6社計19名の方に、中高生を共に応援する「企業ボランティア」として、参画していただきました。
【参加企業(順不同)】
インパクトジャパン株式会社
株式会社セールスフォース・ジャパン
株式会社ZOZO
KPMGジャパン
サントリーホールディングス株式会社
チューリッヒ生命保険株式会社
そして、全国15都道府県から69名の中高生、9名の教員がファシリテーターとして一緒に場をつくってくれました。
イベント開始後すぐにはじまった生徒と企業ボランティアの方との対話では、生徒4名~5名+企業ボランティアの方1~2名+ファシリテーターの方1名で、1つのグループになり、ブレイクアウトに分かれて実施。
簡単なアイスブレイクを終えたあと、生徒たちは、事前に用意してきた質問や普段の学校生活のなかで気になっていることなどを、企業ボランティアの方に問いかけていきました。
▼その場に応じた柔軟性が大切
「夏の時期に暑い日が多くなり、『ジャージ登校を認めてほしい』という声があるが、どう思うかー」
あるグループでは、生徒からの率直な質問で対話がはじまりました。
企業ボランティアの方からは「以前よりも猛暑が続いているなかで、そういった考えが出てくるのはとてもナチュラルなこと」といった、生徒の感覚に寄り添った回答がありました。
また、複数の会社で働いたことがあるという企業ボランティアの方からは、
「以前、たくさんの人が行き交う公共性の高い場所で勤務していた時は、できるだけ多くの人が不快にならないようにするという名目から、細かいルールが決められており、制服もきちんと決まっていた。一方で、現在の会社では、外部の人に会う時はきちんとした格好をするが、オフィスワークのときは少しラフな格好でもよいといった自由度がある。その場に応じた柔軟性が大切なのではないか」といった考えも伝えられました。
「服装のルールを見直したいが、どうやって進めたらいいでしょうかー」
ルールの作り方やその話し合いの進め方についても質問が挙がります。
本社がアメリカにある企業のボランティアの方からは、
「私の会社では、服装に細かい規定はないけど、清潔感やあまりにラフな服装は避けるようにしている。この基準やルールは、組織文化によって変わるところがあるのでは」との回答が。
同じグループに参加していた日本に本社を持つ企業ボランティアの方からは、
「今は服装の自由度は高くなってきたけど、営業などの職種はお客様に会うのでスーツの人が多い。そのルールがある理由を知る必要がある」「何かを変えたり、新しく始めようと思ったりしたときは、いろんな人の意見を聴いて巻き込むことや、考えていることをしっかり伝えていくこと、その伝え方が大事だと思う」
などのアイデアが出されました。
生徒たちは真剣な表情でメモをとったり、共感しうなづいたりする姿がみられました。
▼ルールを決める時に大切なのは、どれだけの人が幸せになるか
最初は少し緊張気味だった生徒も、時間がたつにつれ、意見が活発に飛び交うように。
グループでの対話の時間は40分だったため、あっという間に終了…。「まだ話したかった!」「時間が足りない!」という声が、オンライン画面を越えてたくさん聞こえてきました。
参加した生徒や企業ボランティアの方から、たくさんの感想が寄せられました。
・ルールが大事なんじゃなくて目的を第一に考えて行動すること(高校2年生)
・ルールを決める時はどれだけ正しいかよりもどれだけの人が幸せになるか、納得するかが大切ということが印象に残っています(中学1年生)
・ルールというものには賛成派の人もいれば、反対派の人もいると思います。ですが、今回お話を聞いてその人たちの意見を取り入れて、より良いルールを作っていくことが大切ということを教えてもらいました(中学2年生)
・疑問に思う校則を共有して他校のお話がきけたり、実際の社会の場ではどのように行われているのか質問できたり、とても参考になりました(高校1年生)
・子どもたちが校則や、ダイバーシティや、個性や情報共有についてそれぞれ学校をよくしようと悩んでいる姿が印象的でした(企業ボランティアの方)
・校則は3つしかなく、それ以外は自由になっている。だけどそれによって規律の乱れが起きているが、自由を崩したくない。自由と統制のジレンマの話が印象的でした。そういった悩みやジレンマを感じている状況は大人にとっても難しいもので、ルールメイキングという活動そのものが子どもたちの考える力を養う取り組みになっているんだなと改めて感じました(企業ボランティアの方)
・自分の時間を割いて集まってくれた学生のみなさんの様子、真摯な姿勢にまだまだ日本の未来は明るいぞと希望が持てました。学生のみなさんがお話しするジレンマやもどかしさに今向き合っておくと社会に出てからも役立つことが間違いないと感じ、応援したくなりました(企業ボランティアの方)
今後も、生徒のみなさんがより多くの方と交流し、そして考え方、価値観と出会う場をつくっていきます。
みんなのルールメイキングでは、2025年12月〜翌年3月にかけて、生徒が参加できるイベントを全国で開催予定です。当日はゲストを招いたトークセッションや、他校の取り組みを知ることができる生徒発表・ワークショップを実施します。そちらへのご参加もお待ちしています!
全国のイベント情報は随時公開していきます
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