【生徒・発展編】困った時に!よりよいルールメイキングのためのヒント集 Vol.2

お知らせ

みなさん、こんにちは!インターンとして広報を担当している横瀬です。

「ルールメイキング活動をやってみたいけれど、そのステップが分からない…」「どうしたら先生と対等な対話ができるのだろう?」「もっと全校生徒に活動を知ってもらいたい!」

学校によっては、ルールメイキング活動が3年目に突入しているなかで、私が気がついたことがありました。それは、

活動する学校が共通して直面する悩みや課題がいくつかあるということ、その一方で、対応の方法や試行錯誤のようすは、学校ごとにさまざまで、沢山のアプローチの仕方が生まれているということです。

この連載では、活動する多くの生徒が直面してきた or している「お悩み」とそれに対して各校がどう対応してきたかを\ヒント/としてまとめています。また、より詳しい内容は、関連するnote記事やYouTube動画などのリンクから知ることができます。

【生徒・発展編】として今回特集したのは、次の3つです。

●全校生徒・保護者・地域を巻き込むヒント
●心配や懸念の声を乗り越えて納得してもらうためのヒント
●楽しく活動するためのヒント・そのほか

※【生徒・発展編】はこちら!
※ 【先生
】はこちら!

実用的なツールボックスとしてはもちろん、悩みを抱えているのは自分の学校だけではなく、ほかの学校も色々な形で頑張っているんだ!とモチベーションにもなればと思います。

全校生徒・保護者・地域を巻き込むヒント

保護者や地域の方々も巻き込みたい!

こんな悩みありませんか?
ルールメイキングを、生徒と先生だけではなく、保護者や地域の方々も巻き込んだ学校づくりの一環にしたい。地域コミュニティの一部でもある学校。せっかくならルールメイキング活動を学外にも広げて、さまざまな人からの意見を聞きたい。

\ヒント/
保護者や地域の方々、卒業生と対話する場を設ける

学外の関係する方々に、自分たちの活動を知らせるだけではなく、校則について一緒に話し合う機会を設けている学校もあります。
具体的には、「学校にメイクをしてくることについてどう思いますか」や「生徒たちだけでカラオケボックスに行ってもいいと思いますか」と質問を投げかけています。これによって、ルールメイキング活動が学校内だけではなく、地域全体でともに考えるものとなっているようです。
例えば、「地域の学校」を目指す大垣東中学校は、生徒たちの改正方針に対して、保護者や地域の方からアドバイスをもらう「意見交換会」を開催しました。

▼ より詳しく!

より多くの人に活動内容を知ってもらいたい

こんな悩みありませんか?
ルールメイキングの活動を全校生徒に知ってもらいたい校内にポスターを掲示してみたけれど、ルールメイキング活動があまり認知されていない気が…全員が納得できる校則にするためにも、みんなに活動内容を知ってもらいたい!

\ ヒント
1. 動画やポスターなど、ワクワクと期待が高まる告知方法を活用
全校集会でのオリジナル動画・カタリバによるYouTube動画の放送や、ポスター掲示、プリント配布、全校放送、SNSの活用など、学校状況に応じたさまざまな方法が考えられます。

2. 全校集会や始・終業式で活動を紹介する時間をもらい、全校生徒に直接呼びかける
例えば、栃木県の公立高校では、終業式で時間を用意してもらい
(1)活動の概要
(2)変えたいという思い
(3)新たなメンバーの募集
(4)みんなで変えよう、という呼びかけ
を行いました。またそれに合わせてキャッチコピーをつくり発表しました。

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心配や懸念の声を乗り越えて納得してもらうためのヒント

見直しに懸念の声が…

こんな悩みありませんか?
「校則を緩めることで学校の雰囲気が悪くなるのではないのか」という懸念の声が。

\ ヒント
同様の校則を見直した学校にヒアリングする
例えば、豊津中学校(大阪)は、体操服登校を導入する前に、すでに実施している小津中学校(大阪)とオンライン交流会を行いました。導入にあたって懸念されていた衛生面などについて、意見を聞いたり、アドバイスをもらったりしたようです。

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生徒の安全を考えてできた校則をどう見直す?

こんな悩みありませんか?
保護者同伴での商業施設の利用など、生徒の安全を考えてできた校則たち…見直しをどう説得させたらよいのだろう

\ ヒント /
1. まずはその校則ができた背景を知る
校長先生や生活指導の先生にインタビューを行い、校則に込められた想いや背景を理解する。

2. 外部の力も借りて、校則を見直す際の懸念や不安を払拭できる、データや情報を集める
まずは、誰が・何について・どの程度心配しているのかをデータとして明確にするのが有効です。
例)保護者へアンケートを実施し、校則見直しをどの程度懸念するかデータを収集。

また、外部の関係者にインタビューやレクチャーをお願いすることで、不安要素を減らすことができるでしょう。
例)警察関係者へのインタビューを行い、安全に商業施設を利用するための心得を学ぶ
例)新しいルールをつくる際に大切な視点について、弁護士からレクチャーを受ける

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楽しく活動するためのヒント・そのほか

活動をひと工夫したい!

こんな悩みありませんか?
 学校の魅力PRの一環としてルールメイキング活動を行いたい!
ユニークで楽しい方法で活動したい!順調に進んでいるルールメイキング活動。そろそろひと工夫してみたい。

ヒント
1. 動画を作成してYouTubeにアップ
遊佐高校(山形県)では、「うっせぇわ」の替え歌の動画を作成し、厳しい校則への不満を訴える生徒のリアルな声や、行動を起こして変えていこうというメッセージを伝えました。

2. ルールメイキング活動をイベント化する
大阪夕陽丘学園は、七夕の時期に「Summer Christmas Project」というイベントを実施。短冊に「学校への願い事」を書き、クリスマスツリーに結ぶというもので、学校全体を楽しく巻き込む工夫を行いました。

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生徒全員に当事者意識をもってほしい

こんな悩みありませんか?
校則見直しを身近に感じてもらいたい
もっと多くの生徒の意見を集めたいみんなが納得できる校則にするために、生徒全員を巻き込んで当事者意識をもってほしい!

\ ヒント
「私も活動に参加したい!」と思わせるような楽しい仕掛けをつくる
例えば、大阪夕陽丘学園は以下のような工夫を実践し、活動の楽しさをアピールしてきました。
1. 模造紙に見直したい校則をいくつか書き出し、シールを貼って投票してもらう
2. 生徒・先生誰でも参加できる「校則ティーパーティ」という話し合いの場を設け、招待状を配布する
3. 投票や話し合いに参加してくれた人たちに、オリジナルステッカーを配布する

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▲ 大阪夕陽丘学園の発表(1:13:57~)

不承認だった改正案に再チャレンジ!

こんな悩みありませんか?
 昨年度不承認だった改正案に、今年度再チャレンジしたい。

ヒント /
まずは不承認の原因を明らかにする
1. プロセスと内容のどちらに改善の余地があるのか明らかにする
2. 不承認の理由を先生たちに聞きに行く→改正案の作成や提出の方法を見直す

▼ より詳しく!

▲ 足利清風高校(栃木県)の発表(0:53:31~)

左:不承認だった時の改正方法 右:新しい改正方法 (足利清風高校発表スライド)

改正後にちょっと気になることが…

こんな悩みありませんか?
校則を改正したことで良くない影響も出てきた気がする…。
改正された当初は「良い方向にむかっている」と思っていたけれど、最近少し気になることがある。

ヒント /
関係するすべての人にとって良いルールなのか、問い続けアップデート
ルールメイキングの活動目的は、単に校則を変えたり、校則を緩める or 厳しくしたりするのではなく、学校をすべての人にとってより良い場所にするということ。改正されたルールでも、「誰かを傷つけている、置き去りにしている」と気がついたら、もう一度立ち止まって話し合うことをおすすめします。

例えば、導入後も定期的に「リフレクション会議」という内省会を実施して、ブラッシュアップを続けている学校もあります。会議という場で不安や不満など発言してもらい、その場で整え続けることで持続可能な状態を目指しているようです。

▼ より詳しく!

ヒント集はいかがだったでしょうか?

充実したQ&A集にしていきたいと思っていますので、ぜひ次回の【先生編】もチェックしてみてください!
発展編は「校則見直しへの不安や懸念の声に対応する際のヒント」や「伝統を重んじる風潮のなかで校則を見直す際のヒント等を取り上げています。

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