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【イベントレポート】3月17日に東海ルールメイキング地域生徒大会2023を開催しました!
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東海エリアでは、ルールメイキングに取り組む中学生・高校生たちが一同に集まり、活動の事例発表やワークショップを実施するイベントを定期的に開催しています。2023年3月に初めて東海エリアで開催された地域生徒大会以降、10月には先生たちの有志で開催したルールメイキング・カンファレンス(通称:ルルカン)に続き、3月17日(日)には、2回目の地域生徒大会を開催しました。会場はウインクあいち。当日の参加校は以下の8校です。
当日参加した8の学校(以下順不同で学校名を記載しております)】
豊田市立逢妻中学校、愛知県立稲沢東高等学校、愛知市立八幡中学校、愛知県立足助高等学校、名城大学附属高等学校、名古屋経済大学市邨高校、桑名市立大和小学校、桑名市陵成中学校
東海エリアでは初めて小学生が地域生徒大会に参加し、小学生、中学生、高校生をはじめ、大学生や教職員、児童、生徒の保護者や弁護士など、観覧者などを含めると50名以上が集まりました。本記事では、そんな多様な立場の人たちによる対話交流会や活動発表など、当日のイベントの様子についてレポートします。
まずは内田良先生の講演で身近なルールや決まりごとについて「考える」
はじめにルールメイキングに関する研究も進めている教育社会学者の内田良先生による講演からスタート。ルールだけに限らず、自ら「考える」ということの重要性をイントロダクションとして語っていただきました。
講演を受けて、まずは同じ学校の生徒・教員同士で感想を共有し、改めて「ルールメイキングをする理由」について話し合いをしました。
その後、多様な人と交流してもらいたいという想いから、参加者全員をシャッフルし、5人程度のグループ分けを実施。「自分たちが変えたい/気になるルールについて」意見交換をしました。ごちゃまぜの意見交換の場のグループファシリテーションは、ルールメイキングに取り組む学校の先生と生徒が中心となり担当しました。初対面の人や学年が違う生徒同士のグループもある中、かなり難しい状況のファシリテーションにもかかわらず、それぞれのグループで話が盛り上がっており、非常に良い場がつくられていました。
実践校による発表
ルールメイキング活動事例発表は3つのブースに分かれ、中学校3校、高等学校3校の合計6校の発表がありました。グループAは桑名市立陵成中学校・名城大学附属高等学校、グループBは愛知県立足助高等学校・豊田市立逢妻中学校、グループCは愛知県立稲沢東高等学校・名古屋市立八幡中学校がパワーポイントや動画を用いて、これまでのルールメイキング活動や、今後自分たちがやっていきたい活動について発表しました。また、3月開催ということもあり、ルールメイキングの活動を先輩から引き継いだばかりで、初めて人前で発表する生徒や、これから本格的に自分たちで活動を始めていく中で抱える不安や期待を言葉にして一生懸命伝える生徒の様子がありました。どの学校もルールメイキングに真正面から取り組み、試行錯誤した様子が伝わりました。
事例発表を聞いた後は、再びグループ分けを実施。事例発表での気づきや感想を共有した上で、「わたしのルールメイキング活動をこうしたい宣言!」と題して来年度にやってみたい個人の想いや野望について語り合いました。ここでは各グループで時間が足りないほどに話が盛り上がりをみせていました。
最後に、再び内田先生に登壇していただき、会場全体のセッションへ。急に話をふられた生徒も堂々と自分の意見を述べている姿に頼もしさを覚えると同時に、活動を通じて成長していく生徒たちの様子がルールメイキングの価値を物語っているようにも感じました。
ある高校生のストーリー
ある生徒は昨年10月に実施したイベント(ルールメイキング・カンファレンス、通称ルルカン)に一人で参加し、「高校では学校の方針によってルールメイキングができません」と悔しさを口にしていました。しかし、この半年間、生徒はルールメイキング活動を知ってもらうための情報共有と共感の輪を学校内に広げて、今回の地域生徒大会では仲間を連れて参加!そして先生も見に来てくれていました!
高校では、創立以来初の「生徒が進行するルールメイキング授業」を実現し、「ルールがなぜつくられたのか」「ルールが変わることで、自分たちがどうなるのか」をテーマに、対話の時間を持ちました。はじめはルールメイキングに興味をもつ生徒は少しだけだったのが、グループワークを始めるとそれぞれが思っていたことを語りはじめ、最後にはとても好意的な意見や感想が出てきたそうです。結果、9割以上の生徒がルールは変えられると考えるようになり、ルールを一緒に考える仲間が増えたとのこと。来年度からは校内でルールメイキング委員会が結成され、本格的にルールメイキング活動が動き出します!!東海エリア全体でルールメイキング活動を応援する生態系ができていることが強みになっています。
参加した生徒の声
【児童・生徒】
- 自分の力で何かを変えることができる経験は少ない。だからこそ、ルールメイキングの活動にやりがいを感じました。なぜルールが必要なのかを考えることで、自分の視点だけでなく、だれに対しても公平な視点で物事を考えるようになりました。
- ルールメイキングの活動を通して、今までよく分っていなかった校則について知ることができました。校則を変えるために「なぜこのルールを変えるのか」「変えた後の影響」など、さまざまなことを考えました。ルールを変えることで、自分たちの主体性が高まり、学校が生まれ変わるだけでなく、私たちの思い出に残ると思いました。
- ルールメイキングの活動に参加したことで、身近なものについて考えるようになりました。たとえ日常生活に不満がなくても、「このままでいいの?」と思うようになりました。
- 他校の校則を知ったり、自分たちが校則を変える時のポイントや、やり方の工夫を学べることが出来たりした。校則を変える時は第三者など多くの人たちのことを考えていくのが大切だと気づきました。
【先生・一般観覧者】
- 中学生の発表者が自分たちの活動に自信をもって話しているのが印象的でした。他校の生徒との対話は生徒たちに大きな刺激になったように思いました。
- 中高生や、他のご職業の方と対話できたことで、新しい視点から考えることが出来て良かったです。
- 児童、生徒がルールや自分たちのがっこうのことについてこんなに真剣に考えているのだなと感動しました。自分の学校ではまだルールメイキングのような活動を始められていませんが、活動を始めるにあたっての勇気をもらうことができました。
- 0→1を作り上げることは、たくさんの壁が出迎えると思いますが、それを乗り越えると必ず見える世界が変わってくると思うので、是非頑張って欲しいと思いました。
今回のイベントを通じて、東海エリアでは同じ悩みや活動に対する不安、グッドプラクティスなどを共有することで地域による繋がりをより深める機会となりました。
このような地域の繋がりもこれからのルールメイキング活動に役立てていきながら、さらにルールメイキングの輪を広げていき、東海エリアは生徒主体の学校づくりに向けてさらに奮闘していきたいです。
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