すべての県立高で制服選択が可能になった県も!校則見直し・ルールメイキング最新動向(2021年7月)

レポート

全国各地での校則・ルールの見直しを行うルールメイキング活動の、最近ホットな話題を毎月お届けします!今回は、2021年7月中旬までのルールメイキング動向をまとめました。

文科省の校則見直しに関する方針

文科省が校則見直し等に関する取組事例を全国の教育委員会に通知

2021年6月8日、文部科学省は全国の教育委員会に対して「校則の見直し等に関する取組事例について」を通知しました。
※「通知」とは「事務連絡」であり、法的強制力がないかたちでのお知らせを意味しています。

内容を抜粋すると…

昨今の報道等においては,学校における校則の内容や校則 に基づく指導に関し,一部の事案において,必要かつ合理的な範囲を逸脱しているのではないかといった旨の指摘もなされています。
校則の内容は,児童生徒の実情,保護者の考え方,地域の状況,社会の常識,時代の進展などを踏まえたものになっているか,絶えず積極的に見直さなければなりません。
校則の内容の見直しは,最終的には教育に責任を負う校長の権限ですが,見直しについて,児童生徒が話し合う機会を設けたり,PTA にアンケートをしたりするなど,児 童生徒や保護者が何らかの形で参加する例もあるほか,学校のホームページに校 則を掲載することで見直しを促す例もあります。

参考:文部科学省初等中等教育局児童生徒課『校則の見直し等に関する取組事例について』(2021年6月8日)

今回の通知を皮切りに、全国の学校で校則見直しがより行われていく動きが進むのではないかと期待できます。

「生徒指導提要」見直しへ

「生徒指導提要」とは学校での生徒指導に関する教職員向けの基本書とされています。2010年に文科省が取りまとめたもので、生徒指導の意義やいじめ・喫煙・飲酒・薬物乱用・非行などの具体課題の指導方法・法律等が細かく記されています。

2010年に作成されて以降10年以上が経過し、生徒指導を取り巻く状況も変化しているため、概念・取組の方向性等を再整理し、生徒指導提要を改訂する見直しを図ることになりました。

見直しの方向性としては、以下のようなものがあります。

・必要に応じて小学校を含めた学校段階別の内容書き分け
・目前の問題対処ではなく「成長を促す指導」を充実させる
・社会環境変化やそれらに応じた必要な対応を反映させる
・新学習指導要領やチームとしての学校等の考え方を反映させる

さらに読み手である教職員が読みやすい表現、分量を削減しキーワードリンク・索引の追加、デジタルテキスト化を進めるとのことです。

対話的な方法での校則見直しを加速させられるような内容へと、改訂されることを期待しています。

参考:文部科学省『資料2 生徒指導提要の改訂にあたっての基本的な考え方』(2021年7月7日)

全国の高校生の動き

宮崎県:大王谷学園での校則見直し事例

2020年11月に発足した生徒会が校則見直しを呼びかけました。学校側からはこんな条件が出されたそうです。

(1)一部の意見ではなく、全体から賛同を得る
(2)教師や保護者、地域を納得させられるような提案をする

生徒だけでなく先生・保護者・地域の方も含めて見直しを図るような考え方を条件として、校則の見直しを図ります。

話し合い・決め方のルールを定め、その中で生徒が議論をするのもルールメイキングを進めるひとつのスタイル。特に教師・保護者だけでなく地域の納得を得るためには、どのようなプロセスが必要なのか、今後の動きにも注目です。

※申し訳ございません、都合によりリンク切れが発生しました。

富山県:Xジェンダーの高校生らが制服見直し請願 県議会採択

Xジェンダーの高校生たち18人が県内外から1万5千筆以上のインターネット署名を集め、富山県や富山県教育委員会に対して、性的少数者への配慮をもとめる要望書を県知事に提出しました。

Xジェンダーとは自認する性が男女どちらでもなと感じている方のことを指します。制服・校則で精神的に苦しみ学校に行けなくなる人たちを減少させていくために、校則をホームページで公開したり、男女別となっている制服の見直しなどを要望。高校生たちの請願は本会議で採択されました。

このニュースによって、セクシャルマイノリティの子どもたちが制服・校則に苦しめられてきたことが分かりました。現状、校則は「入学してみないと分からない」学校がほとんどです。校則を開示し、自分に合った学校を選択できるようになれば、さまざまな境遇にある子どもたちが生きやすくなるのではないかと気付かされました。

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茨城県:県立高校・中教校で性別問わず制服選択ができるようになりました

上記の富山県の動きよりもはやく、茨城県の県立高・県立中等教育学校(中高一貫校)のすべての学校で、性別に問わず制服を自由に選択できるようになりました。

茨城県教育委員会は2019年10月頃から、制服を含む校則見直しを推進するよう各校に通知を行っており、全国的に見ても早い動きだとされています。一方、県内の公立小中学校では制服選択がまだできないため個別に対応しているとのことです。

性自認が女性であっても、決められた服装に対する違和感を持つ人も少なくありません。「制服だから仕方なく着ている」「体調・気候に合わせて制服を選べないのがもどかしい」という状況は、多くの方が経験したことがあるのではないでしょうか。

「女だからスカート」というようなジェンダー観に縛られず、自由に選択できるようになることは子どもたちの暮らしを豊かにしてくれると思います。

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